3/23(月) その2 ブラックマウンテンを越えて
ワンデュポダンは、交差点がひとつあるだけの町だ。交差点というよりもロータリーか。沢山の車が停まっていて、その周りをぐるりと取り囲むように店などが並んでいる。車と待ち合わせをしつつ散歩する。お店は、大体どこも同じような生活雑貨が置いてあるのみで、目ぼしいものは見当たらなかった。
街の外れまで歩を進めたところで、車と合流する。「食べる?」と駄菓子をもらった。よくあるガムやチョコといった類のお菓子はあちこちで売っている。この後の旅でも、色々お菓子をもらう場面があった。(子供か)
車は、今日も峠へと向かっていく。今日の初戦の相手は『ペレ・ラ』という峠で、ちょうど西ブータンの境目にあたる。昨日も大変だったが、今日は更にもうひとつ峠を越えてゆく予定だ。
ペレ・ラをぐいぐいと登っていくと、気温も下がり閑散としていく。たまに家や店が数軒建っている程度だ。途中で「HOTEL」と看板をつけた建設中の建物も見かけた。こんな何もないところで?と思ったが、トレッキングなどに利用されるのかしらんと考え直した。(地元人以外に歩いているひとはほとんど見かけなかったが)
◇
昨日同様、飽きるほどの曲がり道を上っていくうちに、空気が少し澄んだように感じてくる。どうやら峠の最高点に到達したらしい。ヤクがぬん、と立ち尽くしていたので、写真を撮りつつ気がついたら大分近づいていっていたところ、獰猛だからあまり近づいて刺激しない方がよいと注意を受ける。
◇
そこからまた下り道。しばらく経ってから、ネパール式のとても大きなチョルテンが見えてきた。その横には一回り小さな(それでも大きい)ブータン式チョルテンも見える。そして周りには大量のダルシン。チェンデブジ・チョルテンという18世紀頃に建てられたチョルテンだ。
ぐるりと一回りしていると、壁際に石膏で作ったような小さなチョルテン型の置物が羅列されている。なんだろうと尋ねてみると、亡くなった方の骨で作ったものらしい。
壁には更に、ゾン・カが刻まれた曼荼羅のような文様が埋め込まれている。聖なる言葉『オンマニペメフム(Om ma ni pad me hum)』と彫られているとのことで、ひとつずつ説明を聞く。蓮の花のなかの宝珠、コレ即ちブッダを表していて、ひとつ唱えては数珠をひとつくびり、繰り返し百八回唱えるのだそうだ。ゾン・カについてしつこく質問していると、「じゃあ、また宿についてからね」と諭される。
◇
車に戻り、再び旅路へ。すぐ近くのカフェテラスでランチにしようとのこと。ほどなく到着すると、門には犬が待ち構えていた。門をくぐり階段を降りていくと、門番の犬は一緒に歩いて着いてくる。愛いやつだ。そのまま降りていくと、門番のお友達がごろ寝していた。本当にみんな無防備だ。
◇
ランチは、相変わらずのツーリストメニューだが相変わらず美味い。お腹も膨れてほくほくしていると、デザートにと蜜柑を貰った。皮が硬く剥くのに難儀したが、苦労のかいあってこれも美味。要所々々で民謡に食い付くぼくを察して、ガイドのウゲンは食後にお土産物屋さんで売っていたダムニェンを見せてくれた。が、やはり土産用で演奏に耐えうるものではないので気持ちが盛り上がらずに申し訳ない。
◇
満腹ですっかり落ち着いたところで、今日は更に歩を進めてもうひとつ峠を越えなければならない。ここから山岳の街トンサを経て、西ブータンと中央部を隔てるブラックマウンテンを越えてブムタン地方へと入っていく。今日の移動行程は、まだまだ先が長い。
つづく
街の外れまで歩を進めたところで、車と合流する。「食べる?」と駄菓子をもらった。よくあるガムやチョコといった類のお菓子はあちこちで売っている。この後の旅でも、色々お菓子をもらう場面があった。(子供か)
車は、今日も峠へと向かっていく。今日の初戦の相手は『ペレ・ラ』という峠で、ちょうど西ブータンの境目にあたる。昨日も大変だったが、今日は更にもうひとつ峠を越えてゆく予定だ。
ペレ・ラをぐいぐいと登っていくと、気温も下がり閑散としていく。たまに家や店が数軒建っている程度だ。途中で「HOTEL」と看板をつけた建設中の建物も見かけた。こんな何もないところで?と思ったが、トレッキングなどに利用されるのかしらんと考え直した。(地元人以外に歩いているひとはほとんど見かけなかったが)
◇
昨日同様、飽きるほどの曲がり道を上っていくうちに、空気が少し澄んだように感じてくる。どうやら峠の最高点に到達したらしい。ヤクがぬん、と立ち尽くしていたので、写真を撮りつつ気がついたら大分近づいていっていたところ、獰猛だからあまり近づいて刺激しない方がよいと注意を受ける。
◇
そこからまた下り道。しばらく経ってから、ネパール式のとても大きなチョルテンが見えてきた。その横には一回り小さな(それでも大きい)ブータン式チョルテンも見える。そして周りには大量のダルシン。チェンデブジ・チョルテンという18世紀頃に建てられたチョルテンだ。
ぐるりと一回りしていると、壁際に石膏で作ったような小さなチョルテン型の置物が羅列されている。なんだろうと尋ねてみると、亡くなった方の骨で作ったものらしい。
壁には更に、ゾン・カが刻まれた曼荼羅のような文様が埋め込まれている。聖なる言葉『オンマニペメフム(Om ma ni pad me hum)』と彫られているとのことで、ひとつずつ説明を聞く。蓮の花のなかの宝珠、コレ即ちブッダを表していて、ひとつ唱えては数珠をひとつくびり、繰り返し百八回唱えるのだそうだ。ゾン・カについてしつこく質問していると、「じゃあ、また宿についてからね」と諭される。
◇
車に戻り、再び旅路へ。すぐ近くのカフェテラスでランチにしようとのこと。ほどなく到着すると、門には犬が待ち構えていた。門をくぐり階段を降りていくと、門番の犬は一緒に歩いて着いてくる。愛いやつだ。そのまま降りていくと、門番のお友達がごろ寝していた。本当にみんな無防備だ。
◇
ランチは、相変わらずのツーリストメニューだが相変わらず美味い。お腹も膨れてほくほくしていると、デザートにと蜜柑を貰った。皮が硬く剥くのに難儀したが、苦労のかいあってこれも美味。要所々々で民謡に食い付くぼくを察して、ガイドのウゲンは食後にお土産物屋さんで売っていたダムニェンを見せてくれた。が、やはり土産用で演奏に耐えうるものではないので気持ちが盛り上がらずに申し訳ない。
◇
満腹ですっかり落ち着いたところで、今日は更に歩を進めてもうひとつ峠を越えなければならない。ここから山岳の街トンサを経て、西ブータンと中央部を隔てるブラックマウンテンを越えてブムタン地方へと入っていく。今日の移動行程は、まだまだ先が長い。
つづく
by yoshi_nora
| 2009-08-25 02:37
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