3/23(月) その3 ブラックマウンテンをまだ越えてなかった

前回の題名と裏腹に、ブラックマウンテンへはこれから向かうのであった。



ランチで満腹になり、昼寝ごろ寝の犬たちを尻目に出発する。しばらく進むと山間の道沿いに展望台らしきテラスが見えてきた。そこから遠めに街を望む。トンサの街だ。往路ではこのまま通過して、復路で立ち寄る予定。しかしながら、このテラスからトンサまでは車で更に30分ほどかかるらしい。山道はくねくねと周り、まっすぐに辿り着くことができない。

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テラスからトンサへと向かう30分。森を抜けると時折、日本ののどかな風景にも通ずるような景色を垣間見ることができた。なかなかに美しい景観が其処此処にあり、トレッキングする旅行者もちらほら見かけた。川沿いのチェックポイントを通過する際に下車して伸びをする。かなり遠くからルンダルが引かれており、太陽の光の下ではためいている。

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往路のトンサ。「ほら、トンサのメインストリートだよ」という一角は、あっという間に通過して終わった。その先は急な上り坂が続き、そこをぐいぐいと登っていく。そこからは、お馴染みの山の風景。2日目にして、これら大自然の景観に早くも慣れてしまった。これだけの自然はなかなかに無いというのに!そのまま、『ヨトン・ラ』という(今度こそ)ブラック・マウンテン擁する難所へと足を踏み入れていく。

途中、かなり荒れた道路を延々と通過していく。揺れる揺れる。酔わないのが不思議なくらいだ。更に上り道を進むと、地元民が大人数で道路の舗装を作業していた。そのおかげで、その先は比較的快適に進むことができる。飛行機も電車もないブータンでは、当然車道はとても重要になる。聞くところによると、周辺の住民に仕事を依頼して道路を管理しているらしい。



飽きるほど登りつめたあと、突然ヨトン・ラの最高地点に到着した。『ブムタン地方へようこそ!』という看板が出迎えてくれる。古くなった大量のルンダルと緑の少ない荒れた景色、標高の高さから来る寒さも相まって荒涼とした印象を受ける。長い車移動に疲れた身体を伸ばしたい気持ちで歩き回るが、寒さにめげてしまう。とりあえず休憩をとることができたので、そそくさと立ち去る。

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ヨトン・ラを越えると中央ブータン、ブムタン地方へと足を踏み入れていく。竹を編んだ柵がなんとものどかな印象で、にわかに景観も変わってきた。今日の移動はとにかく長かった!と思いつつ、まだまだ移動していくのだが、こう風景が変わっていくと長時間であることも忘れてしまう。道のそこかしこに竹が置いてあり、その上をペキペキと通過していく。こうやって車に踏ませて竹を割り、加工しやすくするのだそうだ。例えば、前述の竹の柵を作ったりなどするらしい。近代的な生活の知恵。



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右手に大きな広場と、サッカーで賑わう姿が見えてきた。学校らしく、放課後の校庭でサッカーを楽しんでいるらしい。小学生くらいかな?民族衣装のまま興じている。ボールが転がっていくひとところに、全員がばーっと駆けていく姿が微笑ましい。

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この写真を撮って、んん、暗いな。と設定を調整

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次にこれを撮る。
と、先の写真に映る女学生4人組のうちのひとりが、
カメラを構えている間ずっと、何気にその場に佇んでいた。
初々しいなー。という記念の1枚。



更に(先ほどに比べれば)小さな山間を抜けて、ジャカル地方へと到着した。ここが今日の宿泊地だ。やっと着いた!と宿の部屋に入ると、そこには薪ストーブが。ジャカル地方は標高も高く、夜は気温も下がる。薪をくべて暖をとる機会もないので、ちょっとうきうきする。荷物を置いて、一息ついてからレストランでお茶する。いやいや長かったね、でもここはとてもよいところだよといった話をする。

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一息ついたところで「ちょっと散歩しようか」と、まだ明るいうちに外へ出る。宿のすぐ近くに僧学校があるらしく、そこを見学しに行く。ちょうど夕方の読経の時間らしく、修行中の子供たちが本堂でお経をあげている。あまり覗き込むと邪魔になるかな…と入り口から控えめに覗き込んでいたところ、あとから同じ宿の日本人観光客のかたとそのガイドさんがやってきた。どうやら見学の許可をとっているらしく、そのまま中へと入っていく。

…と、

「きみも見る?」と思いがけず声を掛けられた。「えっ」。おいでおいで、と言いながら先にはいっていく。おおー、とばかりに便乗、本堂の端っこに座らせてもらい見学する。陽も落ちて薄暗くなっていくなか、子供たちの詠み上げるお経の渦にしばし身を委ねた。



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宿に戻り、夕食。かねてより食べたい!と思っていたブータン郷土料理の代表、エマ・ダツィに挑戦することにした。ブータンでは主食のひとつである唐辛子をチーズで煮込んだ食べ物だ。当然辛い。だって丸々入っているのだもの。「君が辛い!と苦しんでいる姿を写真に撮ってあげるよ」と、カメラもスタンバイ済みでぱくっと一口。こういうのは思い切りが大切だ。ひとくちに。

ぱくっ

うん。「美味しい。辛いけど」と返答。カメラまでスタンバってたのに期待はずれのリアクションをしてしまった。申し訳ない。辛いのだけど、ご飯と一緒に食べるとなかなかに美味しい。出された分をぱくぱくっと食べてしまった。



「ここ(ブータン)は、何処で食べても同じものが出てくるのだけれど、どれも美味しいのだよねえ」と、日本人初老の男性に突然話掛けられた。確かにそうですね、と答える。聞くと、長く休みをとってしばらくブータンを回っているらしい。ルートも日程もほぼ一緒で、旅行会社も同じだった。妻をワイフと呼ぶこの男性は、ひどく酔っていたが、話がとても面白く印象的な人物だった。このひとと会ったことも今回の旅の収穫のひとつであったと後で感じた。細かい事情は割愛するが、とても重要な出会いとなったので、備忘録として記しておく。ちょうどWBCの決勝大会が行われており、氏は結果を非常に気にしておられた。



食事後、部屋へと戻ると、留守にしていた部屋は元の通り冷えていた。玄関脇の薪をストーブにくべて火を点ける。火種として、拳くらいはある大きさの松ぼっくりを使用する。たっぷりと松脂を含んだ松ぼっくりは、簡単に火も点いて長持ちもするので、火種としては最適だ。当然ながらあまりない経験だが、簡単に着火することができて一安心。加減はというと、調節が難しく、暑い!といって寝ることができなかったり、火が消えて寒さに目を覚ましたりする一晩だった。

つづく
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by yoshi_nora | 2009-08-28 02:07 | 2009ブータン


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