英国旅行6日目:本を求めて右往左往

朝食を済ませて身支度を整えた朝。先に帰国するpreface氏を見送って、すわ今日から本格的にひとり旅。ロンドンを離れて、ヘイ・オン・ワイ(Hay-on-Wye)という街を一路目指す。この街、イングランドとウェールズの境辺りに位置する、古本で有名な街で是非訪れてみたいと思った場所なのです。...って、電車も宿もなんにも手配していない上に馴れないひとり旅ですが。深く気にせずに出発。

すっかり馴染みのユーストン駅。...チケット売り場ががっかりするほど混んでます。気落ちせず並ぶ。すると割とすぐに順番が回ってきた。馴れない英語と身振り手振りで、

「ヘレフォード(Hereford)まで行きたいです」
(※ヘイ・オン・ワイ最寄りの鉄道駅)

「はぁっ?」

超怪訝な顔されました。「どこそれ?」みたいな。おまえ自分の仕事のポジションわきまえろ、なんて言葉は英語で出てこないので根気よく説明を試みる。するとパソコンで検索して、、、

「ここじゃなく、キングスクロス駅に行け」

えっ。

いちおう昨日ネットカフェで入念に下調べしたつもりだったのですが、、

「ここからは行けないの?」

「行けないよ。キングスクロスはここから歩いて10分くらいだから、そっち行って」

いくつかルートがあったけど、キングスクロスってあったかな。。食い下がるがとりつくシマもなく、行っちゃった方が早いやとキングスクロス駅へ。

キングスクロス駅。「ヘレフォードに行きたいんだけど」

「はあっ?」

(またか)

「パディントン駅に行け」

ここで、はあ、なるほどと思い当たる節が。昨日調べたルートではパディントン駅からのルートもあったのです。ユーストン駅近くにいたからこっちの方が楽でいいやと今回のルートを選択した訳ですが、恐らく、駅員の検索の仕方によって出てくるルートが異なって、そればっかり案内しているものと思われます。ならば作戦変更。

ふたたびユーストン駅。手帳に経由駅のルートと路線を記入して、、と。順番になったらそれも併せて示してみる。目的地も明確に。

「ヘイ・オン・ワイに行きたいんですけど」

「ふん、ふん。オーケーイ。ノープロブレーム」

先ほどの担当と打って変わってノリノリのジェフ氏(名札を勝手に見た)。今度は乗換駅や時間まで丁寧に教えてくれました。ああよかった。サンキュー・ジェフ!

※あとで知ったのですが、パディントン発の方が停車駅は多いものの景色はよさそうでした。

という訳で、ユーストン~バーミンガム・ニューストリート乗り換え~ヘレフォードという流れで無事に乗車。えがったえがった。

d0007234_1327055.jpgジェフさん(なれなれしい)にチケット入れもいただいた。こんな感じで、

d0007234_13275588.jpgぱかっと開けるとチケット入れがみっつ。かわいい。その後の旅でも活用する。


バーミンガム・ニューストリート駅でヘレフォード行きに乗り換えてがたごと。電車というかエンジン的な振動でけっこう揺れる。途中から景色がぐっと良くなり眼前に広がる。のどかな田園風景。途中駅にはウスターソースでお馴染みのウスター。

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他の牧歌的な風景と比べるとけっこう大きい街。全体的に赤レンガな感じで、機会があったら訪れてみたいなあと思う。

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競馬場などもありました。

更に揺られてしばらく進む。いよいよ終点ヘレフォード。

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到着ー。特になにもないなあ。街自体はウスター同様、それなりに栄えている様子。窓口でバス乗り場を教えてもらっててくてく歩く。

★ヘレフォード~バス乗り場は、
ヘレフォード駅を出て左手道なりに歩くとすぐに公道にぶつかる。
そこを左。
 ↓
すぐに信号が見えるので、そこを右に曲がる。
(左にまがると駅の上の陸橋です)
 ↓
まっすぐ歩いて、2つ目の角を左に曲がるとバス乗り場。
けっこう大きく、看板もあるので途中で分かると思います。

バス乗り場。バスは39番線。

...っと時刻を見ると、行ったばかり。次まで約1時間待ちー。1時間って中途半端だなあ。あまりうろうろもできないし、荷物もあるしということで、その場に腰を落ち着けて(いまさら)今後の旅程を考える。というか、朝10時に電車に乗って現在15時。バスが16時に来て1時間乗る予定なので、到着は17時。日が長いからという曖昧な理由で大丈夫と結論。

バス到着。料金は乗る時に運転手さんに伝えて料金を支払うシステム。ヘイ・オン・ワイまでは5.5ポンド(2007/04現在)。バスに乗れてひと安心と後ろにゆっくり座る。

バスはゆっくりと走り出す。...。んー車内アナウンスなど皆無で、乗客はなんとなく停車スイッチを押して降りてゆく。ヘ、ヘイ・オン・ワイで降りられるかしら。

ふと前を見ると電光掲示板らしきものが。おーよかったー。...と、『バス停まります』とだけ表示。結局いまどこか分からん。まあ1時間くらいかかるっていうから、しばらくは大丈夫でしょう。

郊外に出るとバスは豹変。その本性を剥き出した。ものすごーく狭い道を怖くなるスピードで爆走。急ブレーキとスリル満点のドライブ。道脇の『ヘイ・オン・ワイまであと○○km』という看板に注意を払う。

約1時間。停車すると他よりも多くのひとが降車する。あ、ここっぽい。

前に座る老紳士に「すみません。ここヘイ・オン・ワイですか?」

「そうですよ」

おおー。「ありがとうございます!」とバスを降りる。


ヘイ・オン・ワイでは、バスはしばらく停車するみたいです。目印は進行方向左手にある大きい駐車場と、その奥には広々とした牧場が。

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ものすごーく静かで、沢山の鳥の声が聴こえてくる。
のんびり~。

...もしていられず、街のインフォメーションセンターへ。...どこかなっとうろうろしちゃいましたが、最初の駐車場の近くにありました。入り口を見ると、、、、

『営業:~17時まで』

17時回ってます。終わってます。あらら。インフォメーションセンターで宿を探そうと思ってたんですが、こうなったらその辺を探すかー。見つからないと家なき子になってしまいます。

うろうろ。17時を過ぎるとお店はぼちぼち閉店していくようです。だんだんと行き交うひとがいなくなる。地図もないし地球の歩き方にも載ってなくて、どこになにがあるか分からんなあ。

あ、B&B発見。B&Bとは『Bed&Breakfast』の略で、イギリス式民宿のこと。残念ながらそこはオフシーズンなのか、門が堅く閉ざされて侵入不可。

更に先へと歩く。あ、あいてる。下がパブのB&B発見。...ん、でもうるさそうだなあ。選り好みはできんけど、勝手に「ここはキープ」と更に歩を進める。すると、

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かわいい外観で1階は古本屋さん。ここ気になる。これ以上悠長に構えてもいられないし、突撃~。玄関のブザーを押す。

「ブー」

...しーん。応答なし。もういっちょ。

「ブッブー」

...しーん。ここもお休みかしら。

んでも気になったとこだし、えーいとノブを回す。がちゃ。お、開いたよ。「すみませーん」と言いつつちらと中を覗き込んでみると、ちょうどおじいちゃんが階上から降りてくるところでした。

僕:「あの、予約とかしてないんですけど泊まれますか。空き部屋ありますか」

お:「あるよ!」

僕:「あ、ええとじゃあ、今日と明日泊まりたいんですけど、おいくらくらいでしょうか」

お:「(豪快に笑いつつサムアップして)まあまあ、とりあえずあがって」

と、居間に通される。古い洋風(当たり前)居間で、暖炉や古いピアノ、ソファーやら置物やらゴルフクラブやら。おおー。きょろきょろ。

部屋を見せてもらうと屋根裏部屋的なかわいい作り。シャワーとトイレもあるし。時間ももう遅いいし。なによりおじいちゃん(名はジョンという)のキャラが気になったのでここに落ち着くことに決定。「荷物置いて一息ついたら降りておいで」

ちょっとゆっくりしてから階下へ。ジョンはクリケットの試合をテレビで観ていた。ソファに座りつつお話し。

ジョ:「きみクリケットやらんの?」
ぼく:「日本ではあまり知られていなく、ルールもよく知りません」
ジョ:「まあゴルフみたいな感じ(適当)」

その他、ジョンは色々旅して回ったけど日本には結局行ってないなあなどお話。あのー宿帳とか付けてないんですけど。

ジョ:「おおーきみ名前は?」
ぼく:「あ、yoshi_noraです(ほんとは本名を告げています)」
ジョ:「おーよろしくね。yoshi_nora!」

んーなんかいいみたい。じゃあ散歩に行ってきまーす。

街中を歩く。18時を過ぎて飲食店以外のほとんどのお店が閉まっている模様。大きめの本屋はまだ営業中でちらりと覗く。その後、ヘイ・オン・ワイの中心に位置する古城、ヘイ城へ。

ヘイ・オン・ワイは元々ウェールズの端に位置する小さな街でした。そこでリチャード・ブース氏が古本屋を開業。その後、「世界中の本を集めたら、世界中のひとが足を運んでくれる」と本格的に古本家業を展開。周囲にも波及して気がつけば古本屋だらけ、古本フェスティバルなども開催され、本でその名を轟かせるようになった変わった街なのです。ちなみに、ヘイ城は、先のブース氏が買い取って本屋にした変わったお城。ブース氏はのちにヘイ・オン・ワイの国王と自称したりして、そんなエピソードも微笑ましいです。

で、そのヘイ城周り。

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入り口のスペースには本棚がずらっと並べられた無人古本屋。無人野菜直売所よろしく箱に料金を入れて持ち帰るシステムです。遅い時間だったので誰もおらず、静かに立ち読み。鳥のさえずりはいっそう多くなり、日は長くまだ明るい。肌に心地よい風も当たり、なんともいえぬ爽やかな気持ち。唯一の難点は、英語の本が読めないってえことか。勉強します。絵中心に楽しむ。

しばらくして宿へと戻る。日も落ちてぼちぼち暗くなる頃。夜が更けるにつれ、たまに行き交っていた車もいなくなり、鳥たちも眠ったのかさえずりも聞こえなくなると、ほとんど全くの無音状態。静けさに耳を澄ませつつ就寝。

それにしても、泊まれてよかった。明日は丸1日ヘイ・オン・ワイを散策予定。
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by yoshi_nora | 2007-04-17 23:59 | 2007イギリス


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