3/22(日) その2 ブータン入国、空港外からパロ・チュを臨む
『××× or chicken?』
はっ?
ドゥク・エアの一幕。機内食についてのやり取りで、元々英語に不自由なうえに機内の騒音で2度聞き取ることができず、それほど執着もなく、潔く諦めて「chicken, please」と。出てきたチキン料理は…あれれ、チキン入ってないや、チキンすらヒアリング間違えるか自分。と、よく見るとメインの皿の端にハムが1枚。チキンハム!これか…!と納得。なっとく?
ちなみに正解は、『vegetarian or chicken?』でした。vegetarianすら聞けない自分の語学の浅さを省みつつ、帰りは元気よく「vegetarian!」と言おうと心に誓う。
◇
いよいよ空港に着くところで、両替について考える。ブータンでは『ヌルタム』という通貨が利用されているが、一方で米ドルも多くのところでは使えることと、再両替の手間を考えると便利らしい。とりあえず現地通貨は勿論持っておきたいので、成田で両替したドルの一部を両替しておこうと思う。ちなみに、隣国インドとの関係からかルピーも一応OKで、ヌルタムとルピーは等価の扱いとのこと。
などと考えているうちに、窓の外の景色はがらりと変わっていた。荒涼とした印象を受けるダッカ空港周りとは打って変わって、緑を蓄えた山々が広がり、更にその合間にぽつぽつと民家を見ることができる。まもなく到着という機内アナウンスと共に、飛行機は低空飛行で山間を抜けてゆくとその先に空港があった。
ガツンッ…!
(ざわざわ)
若干どよめきが起こる刺激的な着陸で、遂にパロ国際空港へと降り立った。
◇
タラップから機外へと降り立つ。広々とした滑走路とその端に建物がぽつん、あとは軍用機と思しき飛行機が控えめに居るくらいの此処は、ブータン唯一の空港。ブータン伝統建築を模した空港建物が目をひく。




ほえー、っと辺りをひとしきり見渡してから入国手続きへ。入る建物はひとつで迷うことはない。中に入ると、入国審査と税関待ちの行列(といっても、先ほどの飛行機に乗っていたひとくらいだが)となっている。パスポートと入国ビザを片手に行列の末尾に着く。

ブータンでは、国内外いずれかの旅行会社と契約の折に入国ビザを手続きしてもらいます。ブータン旅行のシステムはなかなか独特なものを持っていて、個人手配で入国手続きをすることができません。旅行者は必ず旅行会社と契約し、事前に旅行プランを立てて滞在中にどの街に訪れるか提出などの手続きを経て入国許可を貰っておく必要があります。また、旅行に際しては国で旅行の公定料金が定められており、旅行者は滞在日数×これを支払い、旅行会社はそこから遣繰りして一定の金額を国に納める、といった仕組みになっています。少々ややこしいですが、
「事前にお金を払う代わり、滞在中のホテル代、食事代、ガイド&ドライバー代、車代が全てその中に含まれる」
といった形になります。そう、必ずガイドと車がもれなく付いてくるのです(その旨を伝えれば、勿論単独行動も可能)。比較的割高になるものの、なかなかゴージャスな感。
但し、ガイドは団体でない限りは(費用の都合から)まず英語ガイドとなるようです。ぼくは英語に不自由ですが大丈夫かしらん。とりあえず気合で乗り切ろうと思う。
◇
話は戻って、入国審査。前述の通り、事前に審査してビザを貰っているので、手続きを済ますだけといった感じです。ただ、のんびりやっているので時間はかかる。
入国審査が終わると、次は税関。ここでは一言「あなた煙草吸います?」。ブータンは煙草の販売自体が禁止されており、国外からの持ち込みは止められることはないが、その代わり関税が掛けられるという。ぼくは煙草吸わないので、その旨を伝えるとあっさり終了。
税関を抜けると、そこは空港ロビー。右手に両替所があり、そこで幾らかをヌルタムに両替した。空港玄関を出ると、ぼくの名前を手にしたガイドの男性がひとり。
「yoshi_noraさん?」
「あ、はい」
(ここから先、滞在中の会話はぼくの拙い語学力を豊富な想像力で補った意訳とお考えください)
いやー、なかなか出て来ないからどうしたのかと心配したよ、と言いながら荷物を車に積んでくれて程なく空港を後にした。ガイドはウゲン、ドライバーはタシと自己紹介を受ける。ブータン旅行を最大限に楽しんでもらうために努力するので、何でも言ってくださいね、という頼もしい言葉。
◇
空港を出て、すぐ近くの街パロへと向かう。空港から街沿いへと『パロ・チュ』が流れる。『チュ』とは川の意らしい。パロ・チュの先を見やると立派な建物が。『ゾン』という、お寺と政府施設が同居し、国の行政の拠点となっている建物。パロ・ゾンは旅程後半に見学予定のため(これもまた事前申請が必要)、今は外観のみ。見るほどに独特で不思議な建物だ。近隣の家屋なども全て、似た感じのブータン建築で統一されている。…と、これはブータンでは一般的で(国で建築基準がある)、程なく目が慣れて何の違和感もなくなってゆくのだが。


◇
そしてパロの街へと入っていく。「信じられないと思うけど、此処はブータン第2の都市だよ」。ふーん。あ、あまり何も無いかしらん、と思っていると、「この先、他の街を見るとよく分かるよ」。
パロの街に入ったところで、広場がなかなか賑々しい。あれはなにをやっているのだろう。
つづく
はっ?
ドゥク・エアの一幕。機内食についてのやり取りで、元々英語に不自由なうえに機内の騒音で2度聞き取ることができず、それほど執着もなく、潔く諦めて「chicken, please」と。出てきたチキン料理は…あれれ、チキン入ってないや、チキンすらヒアリング間違えるか自分。と、よく見るとメインの皿の端にハムが1枚。チキンハム!これか…!と納得。なっとく?
ちなみに正解は、『vegetarian or chicken?』でした。vegetarianすら聞けない自分の語学の浅さを省みつつ、帰りは元気よく「vegetarian!」と言おうと心に誓う。
◇
いよいよ空港に着くところで、両替について考える。ブータンでは『ヌルタム』という通貨が利用されているが、一方で米ドルも多くのところでは使えることと、再両替の手間を考えると便利らしい。とりあえず現地通貨は勿論持っておきたいので、成田で両替したドルの一部を両替しておこうと思う。ちなみに、隣国インドとの関係からかルピーも一応OKで、ヌルタムとルピーは等価の扱いとのこと。
などと考えているうちに、窓の外の景色はがらりと変わっていた。荒涼とした印象を受けるダッカ空港周りとは打って変わって、緑を蓄えた山々が広がり、更にその合間にぽつぽつと民家を見ることができる。まもなく到着という機内アナウンスと共に、飛行機は低空飛行で山間を抜けてゆくとその先に空港があった。
ガツンッ…!
(ざわざわ)
若干どよめきが起こる刺激的な着陸で、遂にパロ国際空港へと降り立った。
◇
タラップから機外へと降り立つ。広々とした滑走路とその端に建物がぽつん、あとは軍用機と思しき飛行機が控えめに居るくらいの此処は、ブータン唯一の空港。ブータン伝統建築を模した空港建物が目をひく。




ほえー、っと辺りをひとしきり見渡してから入国手続きへ。入る建物はひとつで迷うことはない。中に入ると、入国審査と税関待ちの行列(といっても、先ほどの飛行機に乗っていたひとくらいだが)となっている。パスポートと入国ビザを片手に行列の末尾に着く。

ブータンでは、国内外いずれかの旅行会社と契約の折に入国ビザを手続きしてもらいます。ブータン旅行のシステムはなかなか独特なものを持っていて、個人手配で入国手続きをすることができません。旅行者は必ず旅行会社と契約し、事前に旅行プランを立てて滞在中にどの街に訪れるか提出などの手続きを経て入国許可を貰っておく必要があります。また、旅行に際しては国で旅行の公定料金が定められており、旅行者は滞在日数×これを支払い、旅行会社はそこから遣繰りして一定の金額を国に納める、といった仕組みになっています。少々ややこしいですが、
「事前にお金を払う代わり、滞在中のホテル代、食事代、ガイド&ドライバー代、車代が全てその中に含まれる」
といった形になります。そう、必ずガイドと車がもれなく付いてくるのです(その旨を伝えれば、勿論単独行動も可能)。比較的割高になるものの、なかなかゴージャスな感。
但し、ガイドは団体でない限りは(費用の都合から)まず英語ガイドとなるようです。ぼくは英語に不自由ですが大丈夫かしらん。とりあえず気合で乗り切ろうと思う。
◇
話は戻って、入国審査。前述の通り、事前に審査してビザを貰っているので、手続きを済ますだけといった感じです。ただ、のんびりやっているので時間はかかる。
入国審査が終わると、次は税関。ここでは一言「あなた煙草吸います?」。ブータンは煙草の販売自体が禁止されており、国外からの持ち込みは止められることはないが、その代わり関税が掛けられるという。ぼくは煙草吸わないので、その旨を伝えるとあっさり終了。
税関を抜けると、そこは空港ロビー。右手に両替所があり、そこで幾らかをヌルタムに両替した。空港玄関を出ると、ぼくの名前を手にしたガイドの男性がひとり。
「yoshi_noraさん?」
「あ、はい」
(ここから先、滞在中の会話はぼくの拙い語学力を豊富な想像力で補った意訳とお考えください)
いやー、なかなか出て来ないからどうしたのかと心配したよ、と言いながら荷物を車に積んでくれて程なく空港を後にした。ガイドはウゲン、ドライバーはタシと自己紹介を受ける。ブータン旅行を最大限に楽しんでもらうために努力するので、何でも言ってくださいね、という頼もしい言葉。
◇
空港を出て、すぐ近くの街パロへと向かう。空港から街沿いへと『パロ・チュ』が流れる。『チュ』とは川の意らしい。パロ・チュの先を見やると立派な建物が。『ゾン』という、お寺と政府施設が同居し、国の行政の拠点となっている建物。パロ・ゾンは旅程後半に見学予定のため(これもまた事前申請が必要)、今は外観のみ。見るほどに独特で不思議な建物だ。近隣の家屋なども全て、似た感じのブータン建築で統一されている。…と、これはブータンでは一般的で(国で建築基準がある)、程なく目が慣れて何の違和感もなくなってゆくのだが。


◇
そしてパロの街へと入っていく。「信じられないと思うけど、此処はブータン第2の都市だよ」。ふーん。あ、あまり何も無いかしらん、と思っていると、「この先、他の街を見るとよく分かるよ」。
パロの街に入ったところで、広場がなかなか賑々しい。あれはなにをやっているのだろう。
つづく
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by yoshi_nora
| 2009-05-15 23:59
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